明治・大正時代の新聞記事を調べるには ~30分で分かる調べ方ガイダンス~
国立国会図書館国立国会図書館が開催している「30分で分かる調べ方ガイダンス」に参加してきました!
レファレンス(調べ物)を担当する職員の方が、探し物をする時のヒントや資料の特性など、役立つヒントをたくさん教えてくださいました!受け売りですが、5つのポイントをご紹介しちゃいます。

今回のテーマは、明治・大正時代の新聞記事の調べ方についてです。


ポイント1 検索範囲は新聞記事に絞らない


新聞記事の調べ方なのに、絞らないって・・・?理由は簡単。

歴史的に大きなトピックの場合は、詳しい文献や研究が既にされていることが多いから

とのこと。こういった研究の中に新聞記事の写しが資料として入っているケースもあるため、最初っから新聞記事を探していくよりも効率的だそうです。なるほどー

ガイダンスでは関東大震災についての記事検索の例で説明していただきましたが、関東大震災の場合は、「関東大震災[シリーズその日の新聞]」(請求記号 YQ5-368)という、震災関連の記事だけを抜き出した、そのものずばりの資料があるそうです。


ポイント2 調べるときは件名検索を使ってみる


司書の方や、調べ物を日常的に行っている方以外は、あまり馴染みがないかもしれませんが、書籍などの目録には「件名標目(けんめいひょうもく)※」というものがついています。
この件名を使って探す方法です。件名検索を使うと、

見出しなどに、探しているキーワードが入っていなくても、関連する資料も探せる

というメリットがあります。国立国会図書館の場合、職員の方が、中身にふさわしい件名をつけているのため、探しているテーマに合致する資料を探すのに向いています。
※件名標目って…?
Youtubeやソーシャルブックマークサービスで言う「タグ」と同じ働きをするもので、”この資料には、こんな内容が書いてありますよー”という中身を表すキーワードのこと。

「タグ」と違うのは”使用するキーワードがある規則に沿って統一されており、一定の基準に従って付与されている”ところです。


ただし、自分が思いついたキーワードが、件名になっていないケースがあることにご注意!
例えば、病気の”カゼ”について調べるときに、件名としては「感冒」という名称になっているケースなどです。件名検索の欄には「感冒」と入れないと、結果が0件になってしまいます。

ついついインターネットの検索エンジンと同じ感覚で、思いついた言葉を入れがちですが、件名検索では、”決まった言葉でしか検索できない”ことに注意してください。

件名検索に使えるキーワードは、国立国会図書館の蔵書を検索できる、NDL-OPACの「件名検索」で確認しましょう。


ポイント3 事件があった翌日以降の新聞を調べ、地域は限定しない


よく考えたらあたりまえなのですが、以外に盲点。

ある日のお昼以降に起きた出来事は、その日の朝刊では報道されない

からです。これもまた、関東大震災を例に説明いただいたのですが、震災が発生したのは、お昼時であったため、当日の朝刊に該当記事はありません。
加えて、東京の新聞社が被災したため、通常どおり発行できず、

事件の中心となった場所以外で発行された新聞のほうが、速報性が高い場合もある

とのこと。大正12年9月1日に起こった関東大震災は、
 報知新聞(大阪が中心?) → 9月5日
 二六新聞(東京に本社)  →  9月19日
に初めて報道されたとか。

ということで、ある地方の事件について調べる場合でも

地域を絞り込んで検索しない

のがポイントだそうです。


ポイント4 参考図書がないか探す


ポイント1とちょこっと似ていますが、あるテーマについて、コンパクトにまとめられた、ハンドブックや百科事典、統計、年表など(=参考図書)は結構発行されています。
ひょっとしたら、これらの資料で問題が解決しちゃう場合も。

国会図書館ふくめ、たいていの図書館には、参考図書コーナーがあるため、

新聞記事を調べる前に、参考図書でテーマに関する基礎知識を手に入れる

ことをお勧めだそうです。
ちなみに、国会図書館が所蔵している、明治・大正時代の新聞記事検索に役立つ参考資料は、こんなものがあるみたいです。
明治・大正期の新聞記事検索 | 国立国会図書館-National Diet Library


図書館のスタッフに相談する!

コトもポイントかも。やっぱりプロですから、他にも役に立つ参考図書や資料をお勧めしてもらえる可能性があります。


ポイント5 同時期に発行されている複数の新聞を調べる


はい、これもあたりまえかな。理由は、

新聞は編集方針によって報道内容が変わるから

です。今回は、帝国劇場がオープンした時の記事を例に説明していただいたのですが、

 時事新報…帝国劇場のスポンサーでもあったため、大々的に報道
 読売新聞…あまり好意的でない記事を少し

と、違いがありました。この2社はライバル関係でもあったため、読売新聞は好意的でない記事を書いたようだ、とのこと。他には、「都新聞」は演劇関係が充実しているため、あわせて見たほうがよいそうです。

何日に起こったか、という事実のみを調べるなら、どの新聞でも大差ないですが、当時の様子を詳しく知りたいなら、複数の新聞を見たほうがよさそうです。



以上5つのポイントは、今の新聞を調べる場合にも使えそうな手法だと思いました。
いきなり”新聞を調べなくちゃ!”ではなくて、”まとめ資料が既にあるんじゃね?”と考えて動いたほうが、効率的に探し物がみつかりそうです。

いやー、とってもためになるガイダンスでした!
交通費かけて行ってよかった♪


おまけ 当日のプログラム


ガイダンスの中身が気になる方へ。当日のプログラムと配布資料なんかをご紹介

■プログラム
 10:00-
 新聞の利用方法のあらまし(→図書館用語などの簡単な説明)
 ・国会図書館で所蔵している新聞の形態、利用方法など
 ・新聞資料室の書庫にある新聞の申し込み方法

 10:05-
 質問別:明治・大正時代の新聞記事の調べ方
  1.今日から100年前、明治41年9月18日のことを調べるには?
  2.大正12年9月1日、関東大震災について調べるには?
  3.明治・大正時代の「帝国劇場」に関する新聞記事を調べるには?

 10:25-
 質疑応答(5分間のはずが質問殺到で10:40分くらいまで延長w)

■主な配布資料
 ・明治から大正期の主な新聞の特徴および参考図書
 ・主な明治~対象期の新聞復刻版
 ・明治・大正・戦前の主要新聞系統図
  → 新聞の変遷がA3で年表になっているもの。
    分かりやすくてマジお勧め!
    
当日配布の資料は、後でダウンロードできるようにしてくださるそうなので、ぜひゲットしてください!


この記事を書くにあたり、件名の例や、用語が間違っていないかなど、以下の本を参考にしました。
情報管理入門
【2008/09/20 10:37】 | 情報収集のコツ | トラックバック(0) | コメント(0) |このエントリーをはてなブックマークに追加
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